「京都」山城八幡(やましろ やわた) 「たんでんあん 慶俊」

慶俊(けいしゅん) …しゅんさんのブログ

死んだじーさんに言われたこと

f:id:ishida-kun:20190827175124j:plain

以前

1人の80才の男性がよく私の仕事を手伝って下さりました

この男性はかつて

じーさんにお世話になっているので

恩返しの意味も含まれていたのであろう

よく手伝って下さりました

男性はいつも私にはお年を感じさせないで

気丈にふるまっていました


しかし

私は男性の「不安」を感じていました


男性には、うつ病の息子さんがいます
働く事が出来なくて家にいます



ある日

私はいつもの様に

じーさんの体をあんましていました


私はじーさんに言いました


「○○さん、80才ですがいつも私には気丈に振る舞っていますよ」



じーさん



「ああ」





「ですが、○○さんは

家にはうつ病の息子さんがいてますので

死ぬに死ねないんちゃいますか」



じーさん



「お前、それはもう

しょうがないぞ」



「ですのでね

その男性が死ぬ時に

『何かあればお寺に行け』と

息子さんに言ってあげて下さい

と、堂々と言えるお坊さんに

将来はちゃんと現実的に力のある

そんな住職になりたいです 」


と、私はじーさんに言った


私にあんまをされているじーさんは

カッと目を見開き

私をじっと見つめ

こう言った



「あんた、

今、

自分が吐いた言葉を忘れるな

絶対に忘れるな

ええか、世間の人に頼りにされる和尚になれるんやったら

別に修行になんか行かんでもいいからな」







慶俊