平常心是道
じーさん との思い出
私が修行道場に行く日が近くなった頃
じーさんに私は呼ばれた
「何ですか?」
じーさんは私に言った
あんたはこれから周りから
「和尚さん」
と、言われる
周りはあんたを
「和尚さん、和尚さん」
言うてな
あんたを持ち上げるぞ
そして、それが当たり前になると
あんたは
「自分は特別な人間」と
錯覚に陥るからな
よっぽど注意していても
自分は特別な人間なんやと
勘違いするからな
ええか
「あんたは気をつけろよ」
死んだ じーさんは
私にこの様に訓戒をして下さり
私を修行道場に送り出してくれました。